パーキンソン病リハの軽いまとめ

パーキンソン病(以下PD)と理学療法という勉強会に参加したのでまとめ。

 

・PDは黒質の変性によって起こるが、大脳皮質-基底核ループによって神経ネットワークが作られてるため、そこに関係する領域の能力も低下する。補足運動野とか。だから運動をプログラムできず、自発性が低下する。外部刺激(線をまたぐとか)に対しての運動は、他のルートをたどるため行いやすい。

・姿勢、歩行障害優位なタイプは認知症にもなりやすい。振戦タイプは比較的になりにくい。

・ON/OFF現象があるため、評価は常に同一時間に行うべき。

・進行性だが、リハビリはちゃんと効果がある。というデータがある。

・無動は四肢の遠位部で影響が強い。足趾とかも。

・無動の評価では、一緒に動かさない。自発性が低下する障害だから。

・歩行時の視覚刺激での線と線の感覚は45~55cm程度が一般的か。長さが短いと歩隔が狭くなるから注意。40~50cmは欲しい。

・前脛骨筋の無動が出やすい➡すくむ。スクワットしてから歩くと改善されやすい。

・無動が強い人には、大きく大きく動いてもらうことが効果的。速くはダメ。注意を向ける点を動作の大きさに単一焦点化。転ばない範囲で。

・治療に期待させるとドーパミンの放出が増加。

・歩行での方向転換にはしやすい回転方向がある。

トレッドミルで歩行リズムが改善する。

・CPGは股関節伸展と荷重感覚の入力によって働く。

・CPGは上肢にもあり、下肢と連動している。そのため上肢の振りがCPGに影響する。特にバックスウィングが重要。

・二重課題では健常者に比べ、運動よりも認知を優先しやすい。そのため姿勢制御がおろそかに。

・逆に二重課題によって、運動から注意が逸れてオートマチックに動きやすくなる人も

・TMT-Bの結果はすくみ足の重症度と相関あり。

・意図的に歩幅を小さく数歩歩きてもらい、その後歩幅を大きく変更できるか評価➡すくみ足がでやすい➡動作の切り替えができない。運動中のプログラム更新ができない。

・すくみ足と自律神経症状は関連しており、意外に横断歩道ではすくみ足がでやすい。心理的なプレッシャーによるもの。

・PD患者は後方への外乱に弱い。

・外乱に対するステップ動作の反復練習では、何十回も行うと効果出てくる。特にどちらの足から踏み出すか決めておくとステップが出やすい。

・PD患者は運動を行う際に十分な筋の出力を得るまで時間を要する。なのでHHDなどで筋力を図る際には、ウォーミングアップを行うと良い。

・患者との会話の中から問題点、対処法を探る。①どういうときに動きにくいのか。②そのときどうすれば動けるのか。③どういうときに動きやすいのか